三美興産の業務内容をご紹介しています。
本日の作業内容は、屋外冷温水発生機からの臭化リチウム抜取り工事です。
吸収式冷温水発生機を撤去するため、吸収液としていた臭化リチウムを抜き取ります。
臭化リチウムは強アルカリ性のため、皮膚などに付着すると化学火傷を負う恐れがあるほか、
独特の臭気を発生するため、お客様や第三者への配慮が必須になります。
このため、特に食品を扱う工場などでは、その作業場所や稼働日に注意を払っております。
当社では、臭化リチウムの抜き取りから、廃アルカリの処分までを一挙にお引き受けできます。
臭化リチウムに限らず、ブラインや冷凍機油、各種洗浄廃液など、お気軽にご相談下さい。
当社のスタッフは、全員が第4類危険物取扱いの有資格者です。
まずは液の漏洩防止のため、ブルーシート等で養生を行います。
こちらはもともと屋上に設置されていた冷温水機を、クレーンで地上に降ろした状態です。
初めに、ラッキング(保温材)を外し、機械の内部を剥き出しにしていきます。
外装が外れました。一見、この機会全体に臭化リチウムが満たされているようですが、
実際には水のラインと、吸収液のラインが分かれているため、その限りではありません。
吸収液のラインのみを見極め、各機関、及び配管に満たされた廃液を抜き取っていきます。
あくまで目安ですが、通常、この大きさで700Lほどの臭化リチウムが排出されます。
まずはサービスポートにホースを取り付け、重力で流れ出る分を外に出していきます。
ご覧のように、この高さからでは、U字になっている配管の下部を抜き取ることができません。
このため、最終的には、液が溜まっている部分をすべて切断していくことになります。
一般に、このような機械から、100%の液を抜き取ることは不可能と言われていますが、
当社では、限りなくそれに近付けるよう、様々な工夫を凝らしております。
排出されたリチウムは、一度トレーに受け、バキュームで吸い取って行きます。
万一の漏洩を防止するため、養生はウエス等を用い、徹底的に行います。
溢れ出てしまっては目も当てられませんので、一気に大量の液を出すことは避けます。
この時点で、機械内の半分近い廃駅は排出されますが、ここからは配管を切断したり、
タンクに穴を開けたりすることで、地道に抜き取って行くことになります。
凝縮器の底面に、ドリルで穴を開けました。
こちらも一度大きなトレーで受け、溢れ出ないようにバキュームで吸い取ります。
配管も、適宜切断していきます。
切断時には液の飛散が想定されますので、やはり養生を徹底的に行います。
余談ですが、こうした際に用いる電動工具は、アルカリに腐食させられるため、
念入りに手入れを行わないと、新品でさえ、わずか数現場で故障してしまいます。
切断した配管にバキュームホースを当て、直接吸引して行きます。
あらゆる角度から抜き取っていくことで、残液の量を限りなく0に近付けます。
特に熱交換器やポンプ周辺は、液が溜まりやすいので、念入りに抜き取る必要があります。
作業中はこのように、様々な箇所から、液の排出が錯綜する格好になりますが、
漏洩させず、またバキュームのキャパシティを超えないよう、注意を払います。
一通り抜けきれたところで、排出されたリチウムは、大方予定数量に達しています。
抜き取りを終えると、次に、切断した箇所を閉塞していきます。
配管にはウエスを詰め、万が一、僅かな残液があったとしても、
搬出中に流出することがない状態にまで仕上げます。
ビニールで覆い、ビニールテープを巻いて行きます。
切断した配管の閉塞が完了しました。
傾けてもひっくり返しても、残液が漏れ出ることはありません。
次に、穴を開けた箇所を閉塞していきます。
これらの穴からも、一定数の臭化リチウムが排出されています。
上下に空いているのは、タンク内に仕切りがあることが見受けられたからです。
穴あけ部をもれなく塞いだところで、作業完了です。
本体、及び切断された配管は、スクラップとしてリサイクルされていきます。
また、臭化リチウムは、廃棄物処分業者へ運搬し、一部を除きリサイクルされます。
限りある資源を循環させることこそが、我々の使命であり、誇りです。
三美興産では、各種機械からの廃液抜取り工事を行っています。
既に抜き取りを終えた廃液の回収のみも承っております。
お問い合わせはお電話またはメールにてどうぞ。スタッフ一同お待ちしております。
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関連項目
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特別高圧用変圧器からの抜油、及び撤去工事 |